写真:開会式の後、「三彩の器」に見入る観客

 日本とハンガリー・オーストリアとの国交140周年(ハンガリーとはさらに国交回復50周年)、岐阜県ハンガリー友好協会15周年という大交流年最大のイベントとして、七代加藤幸兵衛陶芸展をハンガリー・ヴェスプレーム県のヘレンド博物館で開催しました。この陶芸展は、先代の人間国宝 故加藤卓男氏 の頃から度々企画したものの、タイミングが合わないまま延期を繰り返してきたものです。七代幸兵衛氏は、3年前にヘレンド博物館の下見をし、構想1年を経て開催となりました。ラスター彩大皿など30点の作品を展示しました。
 開場式には、在ハンガリー日本大使館の鍋倉大使ご夫妻、ヘレンド社のアティラ社長、ヴェスプレーム県のラストヴィツァ議長(知事)が挨拶に立たれ、それぞれ、「交流年にふさわしい展覧会ができて嬉しい。」などと祝辞を述べられました。

 この後、テープカットに続いて一般公開に入り、待ちかねた多くの市民が一つ一つの作品を見入るように鑑賞していました。このほか、会場では、幸兵衛氏の講演会やラスター彩作品の墨落としなどで市民交流をし、集まった人たちは珍しそうに取り組んでいました。また、ヘレンド社で働いていたという地元の陶芸家に、訪問団を近くの工房へ招待していただき、自身の作品を披露されるなど市民交流が広がりました。訪問団はまた、リスト音楽院を訪問したり、他のメンバーと意見交換をするなどして交流を深め、さに多治見市笠原町のメンバーとジョルナイ陶器についても話し合い、ジョルナイ作品の視察に協力をしました。
 加藤幸兵衛陶芸展は、ヘレンド博物館が5月31日まで、続いてブダペスト歴史博物館にて6月5日から7月5日まで、ザルツブルク博物館では7月18日から8月30日まで開催することになっています。

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